【ABC166】D - I hate Factorizationの理解
全探索で解ける問題だが、どこからどこまで全探索するかを考える必要がある問題。
公式解説読んでピンと来なかったので、僕でも理解できるように丁寧に追いかけてみた(嘘だったら教えてください)。
まず、制約から 1 <= x <= 109 であり、 x == A5 - B5 になるA, Bを探すので、単純に 1 <= A5 - B5<= 109 の範囲を調べたら十分そうである。
この上で、1 <= A5 - B5 <= 109 のとき、AとBにどんな数字が入るか考える。
A == B であることはなさそう。A == B なら A5 == B5なので、A5 - B5 == 0 になる。xは0ではない(1以上)ので、この状況はありえない。
さらに 1 <= A5 - B5<= 109 なので、A5 - B5 がマイナスになることはない、つまり A > B と考えて良さそうである。
ここまでで、AとBは異なる整数であり、Aのほうが大きいということが分かる。例えば A == n とするなら、0 <= B <= |n-1| になりそうである。
A == n 、0 <= B <= |n-1| とすると、例えば n5 - 15 より、n5 - (n-1)5 のほうが小さい数になるし、n5 - 15 と n5 - (n-1)5 で同じくらいの大きさの数を作ろうとするとnの絶対値がより大きい数になるのはn5 - (n-1)5の方である。
なので、1<= n5 - (n-1)5 <= x のときnがどんな数字をとるのか確かめれば、AとBを最大でどこからどこまで全探索すればいいかわかりそうである。
ここからは公式解説に載っているし計算すればわかるが、-118 <= A <= 119、-199 <= B <= 118 を調べれば良いらしい。
つまり、1 <= A5 - B5<= 109 のとき、-118 <= A <= 119、-199 <= B <= 118 であり、また問題文から、今回はこの中にxが存在することが保証されている。
https://img.atcoder.jp/abc166/editorial.pdf
簡単に計算するとは言ったものの、109超えてくるまで n5 - (n-1)5 を計算するのは面倒だと思うので、計算するためだけにこんな感じにプログラムを組めば確かめられる気がする。
x = 10**9 n = 1 while n**5 - (n-1)**5 < x: n += 1 n -= 1 # max A: 119 , max B: 118 print('max A:', n, ', max B:', n-1) n = -1 while n**5 - (n-1)**5 < x: n -= 1 n += 1 # min A: -118 , min B: -119 print('min A:', n, ', max B:', n-1)
これで多分 102 * 102 = 104 くらいで求められる。
ただしこの考えだと結構計算量に余裕がありそうだし、ここまでコンテスト中に考えるのは大変なので、本番でここまで考察できなくても、もうちょっとざっくり当たりをつけて全探索しても解けるらしい。